こころとからだの建築家BLOG

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500円札をもう一度 〜習慣としてのチップから気持ちのチップへ

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     学生の頃、ファミレスに毛が生えた程度のレストランでバイトしていたときに何度かチップをもらったことがある。正確に言えばもらわなかったので、お客さんがくれようとしたことがあると言っておこう。その店では私以外にチップをもらったという話しは聞いたことがなかった。お客さんが楽しんで食事をしてくれるならと、バイトの裁量でできることはなんでもしていた。そしてお客さんとの会話が好きだった。手元が滑ってお客さんにワインをひっかけた事件はとてもサービスとは言えない思い出だが(笑)その頃からサービスを楽しんでいたのだと思う。

     あれから10年。引き続き建築設計というサービス業を続けている私だが、最近はサービスを受ける側としてもサービスの素晴らしい店を探すことに喜びを覚えている。と言っても高級レストランに行くわけではない。サービス料を請求する店のサービスがいいのは当たり前だ。そうした店ではなく、1000円以内で食べられるラーメン屋や定食屋のスタッフの素晴らしいサービス精神にふれたとき、目の前がパッと開けた感動を味わうことになる。

     ここでいうサービスは、物質的なサービスでも行為としてのサービスだけでもなく、マニュアル化できないようなスタッフの気配りや心意気、さらにはオーナーの思想や雇われているスタッフの人間性も含めたものだと思っている。

     サービスに対する意識の高いスタッフがいる店に入ったときは、なにも会話をしないときはほとんどない。オススメを聞いてメニューを選び、料理についての話を聞きその知識に感嘆したり、味やサービスについての感想を話す。話が弾めば普段は聞けない話を聞くこともできるし、多めにサービスしてくれることもある(^^)気に入った店で聞きたいことがないことはまずない。逆に対応が気に入らなければ注文する前に席を立つこともある。

     小さい頃からスタッフと気さくに話す父の姿を見ていた。資質もあるのだろうが、こうなったのも幼心に父親の影響が大きいと思っている。そして今では家族で食事に行くとみんなでスタッフを取り囲んで談笑するもんだから騒がしくて仕方がない(笑)

     美味しいんだけどサービスが・・・的な店には残念ながらまたいきたいとは思わない。サービスは料理に加える最後の重要なスパイスなのだからそのスパイスが素晴らしかった時には、感謝の気持ちを素直に伝えるようにしている。海外でも気持ちを表すために現地の言葉で「美味しかった」「ありがとう」「綺麗だね」だけは覚えるようにしている。

     しかし言葉だけでは気持ちを伝えきれないこともある。伝える余裕がないこともある。そうしたときにはチップを渡したいと思うのだ。でも1000円の食事に1000円札のチップというのは渡しにくいし、受け取りにくいと思う。コインというのもスマートではない。そこで、是非500円札に再登場してもらいたいと思っている。500円札ならもっと気軽に渡すことができるし、気軽に受け取ることができるはずだ。


    ■1994年に廃止された旧500円札 国立印刷局HP
    より

     チップも金額の数%というように習慣になってしまうと、渡す方も、もらう方も当たり前になってしまってありがたみなど全くない。しかし素直な感謝の気持ちとして渡すことができれば、受け取る方も気持ちよく受け取れ、サービスと気持ちが客とスタッフの間で循環する。サービスする側も相手が無反応なら、そのうちにサービスを義務と思うようになってしまう。挨拶一つとってもそうなのだが、こうした習慣の一方通行的な悪循環は現代社会が抱える大きな課題だ。そしてこれらの問題を解決していくために感謝のチップを推奨することは大きな意味があると思っている。

     制度の有無ではなく、“自己表現の場としてのチップ”がもっと広まっていけば、サービスの場ももっと楽しくなるはずだ。サービスをする側が楽しみ、サービスを受ける側がそれに答える。こうした目に見える気持ちの循環を促すために500円札の発行は一つの手段として面白いと思うのですが、安部首相、次の政策としていかがでしょうか?

     10年前にもらえなかったチップも今なら喜んでもらうだろう。お金に困っているからではなく、渡したいと思ってくれた気持ちに応えるために喜んで頂戴したいと思う。

     「スマートにチップを渡せるちょいエロオヤジ」これは今後の課題とすることにしよう(笑)

                        (2006.12.22 加筆修整)


    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     せっかくなので1000円以内で食べることができるサービス精神溢れる店をいくつか紹介しよう。

    ■ 四谷 エリーゼ(洋食) 
     小さい店なのだが気の使い方が全てのスタッフで高いレベルにあり、サービス、雰囲気、メニュー、味、値段の細部にわたって現れている気持ちのいい店。私ならこうする!!と思ったことを見事に再現してくれたときは感動した。私が紹介したサービスのプロも絶賛したプロ意識の高い店。もっと近ければ毎日通いたい。

    ■ 新宿 ルモンド(ステーキ)
     フラッと引き寄せられて入った狭小店舗。こうした店を探す嗅覚は持っているのかもしれない(^^)たんなる小さな店だと思ったら大間違い。接客、焼き加減、値段、盛りつけ、無駄のない張りつめた空気。1000円で食べられるステーキとは思えない丁寧な仕事ぶり。あたたかみがある店とはまた違ったサービス。きちっとしている店は味もいい。

    ■ 幡ヶ谷 たけ虎(ラーメン)
     ここのおばちゃんのあたたかい雰囲気にはぐぐっと引き込まれて涙が出そうになった。奇をてらわない雰囲気が接客や味にも出ている。


    こうしたサービス精神溢れる店をご存じの方は是非教えて下さいね!!


    CULTURE | permalink | comments(6) | - | -

    この記事に対するコメント

    Teddyさんはチップが似合いますよね(^^)
    駅そばオヤジに会いに是非ご一緒させて下さい!!

    >紙より、コインが好き。

    物質的にはコインの方が存在感があっていいよね。
    コインコレクターがたくさんいるのもその魅力ゆえか。
    でもチップとなると小銭たくさん持ってるよりも紙幣の方がいいんですよね〜

    500円のチップも毎回になっては習慣になってしまって面白くないので、ここぞというときにしておかないとだめでしょうね。でも現状ではチップを渡したくなるような素晴らしい店ってあっても月に数回じゃないでしょうか?もっとある人は逆にうらやましいですね。それだけ素晴らしい時間をすごしているんですから(^^)
    じゅんぺい | 2006/12/22 5:32 PM
    チップ制度は悪くないと思うけれども主婦としては外食するたびに500円の出費は痛い(笑)。
    個人へのお礼ならお金でなくても人気投票でもいいかもしれない?

    お店への投票は繰り返し通う事で投票。
    1000円で楽しめるお店ならなおさら喜ばれるよね。

    この間新小岩でたまたま入ったお店の店長は最高だった!
    お店は煙が多くて空気が悪く正直にコメントしたところ改善したいと言っていたけれど、改善されなくても店長に薦められるお酒を飲みたくて行っちゃうかも(笑)!
    はままき | 2006/12/22 8:43 AM
    紙より、コインが好き。

    価格とかじゃなくて、存在感が。
    サワイ | 2006/12/22 12:09 AM
    そうそう、500円札の件。
    500円札あった頃、そっとチップで使ったなあ。
    賛成!
    teddy@横浜 | 2006/12/21 11:30 PM
    お久しぶり。

    仰るとおりです。
    気持ちのいい店は、また行きたくなる。
    が、接客のマニュアルがあって、一律というのは全くいただけない。
    楽しんでもらうには、まず自分が楽しくなること。
    楽しんでもらっていることに、充実感を持つこと。
    そんなスタッフのいるところは、繁盛しているよね。

    横浜では、関内駅そば「天吉」
    親父がいい。
    人生楽しんでるから、それがにじみ出ている。
    今度、一緒にいかが?
    twddy@横浜 | 2006/12/21 11:28 PM
    サービスって大切だよね。
    また行きたくなるかどうかは、サービスにかかってる気がする。
    飲食店だけじゃなくて、
    洋服でも病院でも何でもそうだけど。

    だけど、チップって日本では難しいんじゃない?
    習慣としてのチップなんて見かけないよ?
    じゅんぺいだってアルバイトのとき、
    お金はお断りしたんでしょう?
    私はホテルでバイトしてたときは、
    お金はいただいてオーナーに渡してた。
    看護師としては、病院の方針として気持ち以外はお断り。
    気持ちを言葉で伝えて、また来店するというのが、
    双方にとって感謝を表せるのではないでしょうか?

    500円札は好きだったので復活は大賛成です!
    きねのん | 2006/12/21 11:27 PM
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