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マレーシア・KLのイスラム風現代建築とデザインモチーフ − 東南アジア縦断80日間

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     バリから始まった80日間の旅では、北上していくにしたがってヒンドゥー教、イスラム教、仏教と宗教も変化していった。特にヒンドゥーとイスラムには伝統的な宗教建築と宗教服があり、それがあることによって、異国情緒を感じる事ができる。宗教との関わりが薄い私にとって、その違いはかなり刺激的なものだった。

     今回はそのなかでもマレーシアのKL(クアラルンプール)のイスラム風現代建築とOLファッション(次回掲載予定)を取り上げてみる。
     マレーシアはバックパッカー達があまり長期間滞在しない街のようだ。南隣のシンガポールは物価が高く、マレーシアに逃げてくる人も多いのだが、どうもこの国はそんなに居心地がいいわけではないようで、北隣のタイに流れてしまうようだ。

     実は私もこの街にはいい思い出がない。KL中が水浸しになった記録的なスコールに遭遇してしまったのだが、その翌日、安宿のベッドから起きてみると、全身200カ所近く虫にやられていた悲しいもう痒いの何のって、早速薬局に駆け込んでやられた場所を見せたら、「あ〜」という感じで薬を出してくれた。同じ宿に泊まっていたバックパッカーによると、KLの安宿はマットレスも干さないので、虫にやられやすいという話があるとの事。80日間の旅で唯一と言っていいほどの病院沙汰だった。それからしばらくは夜眠るのも怖かったくらいなのだから。

    ■ 忌まわしき安宿の部屋 思い出すだけでかゆい(笑)

     さてさてこの街の風景は日本とそうかわりはない。マレーシアというとゴムのプランテーションを思い浮かべるのは小中学校の社会ので学んだからか。そしてこの国の英語教育はシンガポールに次いで進んでおり、KLではきれいな英語が普通に話されていてびっくりした。

     シーザー・ペリが設計したツインタワーのデザインはかなりモダンなのだが、しっかりとイスラムの香りがしていて国のシンボルだという風格を持っている。コスト的にはかなりかかっている感じだが、こうしたシンボル的な公共建築を作るのに宗教色を取り入れるというのは日本ではあり得ないので興味深い。都庁に日本的デザインを取り入れるとしたらどういうやり方があったのかと考えてしまった。

    ■ クアラルンプールのランドマークであるツインタワー

     そして、このビルもなかなかよくできている。マレーシアの郵政省で、国の建物だけあり特にイスラム色が強い。こうした細かい模様も決まってしまうと、建築家としては創造の余地が少なくなってしまい、やりにくいのかな〜などと思うが、マッシブでシンプルなデザインは格好良かった。

    ■ 郵便局のタワーとイスラム模様のディテール

     この向かいの敷地には大きなモスクがあり、その横にはイスラム現代美術館がある。この美術館は建物もモダンで作りは粗いがなかなかオススメだ。特に中に展示されていた世界のモスクの模型は面白かった。コーランをアーティスティックに書いた「書」も多くあり、デザイン的にもインスパイアされるものが多い。

     KLから小一時間バスに乗るスランゴール州都シャアラムのシャアラムモスクは通称ブルーモスクと呼ばれるマレーシア最大のモスクだ。正式名称は「スルタン・サラフディアンアブドゥル・アジス・シャーモスク」世界で4番目に大きいモスクで収容人数1800人、4本ある尖塔は世界一の高さだという。残念ながら中にはムスリム(イスラム教徒)しか入れず、入口で写真を撮っていたが、これまた撮影禁止だったらしく怒られた。神聖な場所でうろちょろするのは気が引けるが、現代に作られた装飾の見事さと空間の大きさに圧倒されていた。

    ■ シャアラムの世界で4番目に大きいブルーモスク

    ■ 内部 右下はイスラム模様をあしらったカーペット模様

     イスラム模様という共通のデザインモチーフがあるので、これとコバルトブルーを使えばどんな建物でもなんとなくイスラム色が出るような気がする。こうしたデザインモチーフがあると、街にも共通のイメージができあがり、街並みも面白くなると思う。日本ではなまこ壁などが街作りのデザインモチーフとして使われたりするが、あまり格好のいいものはない。京町屋に見られるような木のルーバー的なデザインはモダンに転用され、隈研吾の表参道ONEの幅450mmもある大胆な木ルーバー構成などにも和の雰囲気を感じる。それに加えてシンプルな木の格子や欄間のような要素はもっとデザインモチーフとして使われてもいいと思う。

     しかし日本には今一番根付いているデザインモチーフがあるのを忘れてはいけない。例のLVをあしらったモノグラムだ。これならみんな喜んで日本のデザインモチーフにするだろう。Louis Vuittonも含めた“ブランド”こそ現代日本における宗教なのかもしれない。和のデザインモチーフを持つ表参道ONEもLVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)グループのファッションビルであるというのは皮肉としか言いようがないのだが。


    ■ 現代日本?のデザインモチーフ さくらんぼなら日本ぽい?モグモグ
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    この記事に対するコメント

    思わず蒲団チェック。(笑)
    読んでるだけで痒い。梅雨だしこわいわ。
    しのぶ | 2005/06/13 8:20 AM
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