こころとからだの建築家BLOG

住まいの統合医療で50兆円にせまる医療介護費を半減させる!!
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関西の文化度−東西文化比較

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     毎回関西に行って思う事だが、東京よりも文化度は圧倒的に関西の方が高いと思う。一番最初にそれを感じたのは、中学生の頃、京都で切符を買おうとしたときに今は一般的になっている複数枚の硬貨を投入できる券売機がその時すでにあったのだ。これが関東で導入されるのはかなり後になってからだ。自動改札を最初に開発したのも阪急電鉄で、関東で言う私鉄共通『パスネット』よりも早く『スルッとKANSAI』をいち早く導入したのも大阪だ。そして今やJRの『Suica』や『ICOCA』と同じようにICチップを埋め込んだ『PiTaPa 』の利用を開始し、近々JRとの相互利用も開始するという。そして阪急電車は驚くほど揺れが少ない。車体もシルバーのステンレス色が多い中、阪急は渋い焦げ茶色を使い続けており、内装も暖かみのあるベージュ系だ。不思議とこの電車に乗ると文化度の高い関西に来たな〜と思うのだ。


    ■京都・風俗博物館
      平安時代 源氏物語に出てくる場面の復元1/4模型
      一企業がこうした博物館を運営しているところにも歴史の深さを感じる

     展覧会にしても、流行のものを見るなら東京の方が圧倒的に情報量が多い。しかし、よりアカデミックなものや個性的なもの、歴史・文化的なものは関西の方が多い。京都近代美術館・神戸ファッション美術館・国立民族学博物館など、行くと必ず足を運ぶお気に入りのミュージアムもかなりある。

     もうひとつ忘れてはならないのが食文化。東京と比べたとき、上の方の違いはあまりないのかもしれない(あまり知らないので何とも言えないのだが(笑)しかし、底辺は確実に関西の方が高く、広い。要は客の舌が肥えているから店も美味いものを出さないとやっていけないし、美味いものを出せば自然と客の舌も肥えてくる。味付けの好み以上長年培われてきた文化の差は、世界共通のサービスが増加し食文化も標準化されている中でもなかなか変わるものではないのだろう。食べるものが安くて美味いというのはすごく幸せだ。

     店での接客も全く違う。なるべく客は放っておく東京と、気軽に話しかける関西。この違いが関西の店が東京に出てうまくいかない理由だとミナミの眼鏡屋の店長が言っていた。これまた高校の時の京都で思った事。阪急デパートであるお兄さんが試着していのだが、いまいち気に入らなかったらしく買わない事に。試着室から出て、店員にその旨をつげ、「ありがとう↑」と尻上がりの関西弁で言い去っていった。この「ありがとう」の関西弁一言は標準語で言うよりも軽く聞こえるが、とても気持ちがよかったのを覚えている。標準語で「ありがとうございます」というのとは距離感覚が微妙に違う。関西弁の方が距離が近いのだ。この微妙な距離感の違いはそのまま人と関わるときの距離に当てはまる気がする。関西出身の友人が大阪人について言っていた「彼等は傷に塩を塗りあってコミュニケーションを取るんだ」関東ではあまり塩を塗る事はしない。せいぜい絆創膏を貼る程度だろう。タクシーの乗り方ひとつみても、下手に出て運転手から情報を聞き出そうとする関西人と、偉そうに乗る東京人。商売人と役人の気質をよく表している例だという。

    大前研一は以前から行政の道州制を提案している。東京の中央集権から、北海道、東北、関東、北陸、中部、関西、九州、沖縄という区分で行政を分け、アメリカの州政と同じような仕組みで権限を与え行政を行うというものだ。税制も各道州にまかせ、国としての機能は必要最低限に抑えることにより、地方から日本を盛り上げるというものだ。日本の各地域は道州に分割したとしても、どことして世界で戦えない地域はないという。しかしもし道州制が実現したとき、一番パワフルに世界で戦えるのは東京(関東)ではなく、関西なのかもしれない。情報に流される東京と、深い文化の根付いている関西。この違いはインターナショナルな文化が世界を覆い尽くそうとしている状態でも、まだ当分埋まりそうもない気がする。いや埋まったときは日本文化が埋没してしまうときだろう。そうはならないよう願うばかりだ。
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