花見ならぬ、ブルーシート見でよいのか??
先週末の桃見に始まって、今週は千鳥ヶ淵・靖国神社、上野公園、砧公園。来週は目黒川、京都、奈良・吉野とまさに桜づくしのこの2週間。日本人の期間限定モノ好きは桜や季節のありがたみを知っている影響なのかもしれない。
この時期の上野公園はいつもとは違うが、ある意味そう変わらないと言っていい。この公園には多くのホームレスの人々が住んでいる。都市ではカラスがワイヤーハンガーを使って巣を作るように、彼等は都市からでた段ボールとブルーシートで居場所を作り出す。そのブルーシートはホームレスホームの代名詞となっているのだが、このシートも国や都市によって色が違う。興味深い事例を挙げるとインドネシアでこのシートはオレンジ色。そしてかつてオランダの植民地でありオランダのナショナルカラーはオレンジだ。これがベトナムではシート色がトリコロールとなり、ここはフランスの植民地。フランスの国旗はまさにトリコロールである。偶然の一致かもしれないが、こうした色とマテリアルの色の関係には興味深い事例がいくつかある。


この時期の上野公園はいつもとは違うが、ある意味そう変わらないと言っていい。この公園には多くのホームレスの人々が住んでいる。都市ではカラスがワイヤーハンガーを使って巣を作るように、彼等は都市からでた段ボールとブルーシートで居場所を作り出す。そのブルーシートはホームレスホームの代名詞となっているのだが、このシートも国や都市によって色が違う。興味深い事例を挙げるとインドネシアでこのシートはオレンジ色。そしてかつてオランダの植民地でありオランダのナショナルカラーはオレンジだ。これがベトナムではシート色がトリコロールとなり、ここはフランスの植民地。フランスの国旗はまさにトリコロールである。偶然の一致かもしれないが、こうした色とマテリアルの色の関係には興味深い事例がいくつかある。


薄ピンクの桜色は、日本特有といっても言い。この時期は桜色のニットをいつも着ている。毎年素晴らしい花を咲かせる桜に敬意を表し、桜の咲く素晴らしい空間を乱さないための自己満足的な配慮なのだが、こうした事をしても現実にはほとんど意味をなさないくらい桜の空間は乱される。その一番の悪役こそあのブルーシートなのだ。儚い薄ピンク色の桜の色彩を楽しむにはあまりにも彩度と光沢が強すぎる。あのどぎついブルーと薄ピンクの桜の色合わせが本当に綺麗だと思っている人が何人いるだろうか?おそらくそんな事は全く考えてもいないのだろう。安価で手に入りやすく、大面積を覆えるモノという理由だけであのブルーシートが使われる。先日の上野公園もほぼ全ての桜の下が花見の席取り用に敷かれている。これではもはや花見とは言い難い。目に入ってくるのは全てどぎついブルーのシートなのだ。こうした空間を当たり前だと思ってしまえばそれまでだ。当たり前だと思っている空間にこそ、改善を要するモノが多くある。幼少期からこうした当たり前の空間を体験していれば、そこにいても何の違和感も感じなくなる。これでは子供が成長したときの色彩感覚が豊かなモノになるとはとても思えない。
ちょっとした心の余裕。生活を楽しむ術。多少お金がかかってもいい空間を体験するというような思考はまだまだ少ない。
サッカー日本代表のユニフォームはブルーだ。多少ブルーシートとは色味が違うが、ジャパンブルーと桜はもしかしたら日本のナショナルカラーになってしまっているのかもしれない。こんな事を憂慮するのは僕だけなのだろうか?少し自信がなくなってきた。
PS 花見でシートを用意して頂いた皆さんには失礼な事を書いてしまいましたが、お許し下さい。来年も持ってきて下さいね(^^)
この記事に対するコメント
天然素材ならブルーシートみたいには浮かないでしょうね。
>キシダさん
今までに研究されていない分野を研究するのは大変だけどやりがいのあることです。その分人の何倍も勉強しなくてはいけないでしょう。テーマはそう簡単には見つからないと思います。簡単に見つかるようなものなら誰かがやっているでしょうしね。好きなだけではなにも見つからないでしょうし、材料も何もない段階では相談にも乗れないのでいろいろ勉強してきっかけになりそうな方向性をいろいろ考えてみて下さい。私の修士論文もそのきっかけ程度にはなると思いますので。
↑写真のブルーシートは、確かに巨大で桜よりブルーが勝ってますね。
しかし、今週は京都、奈良・吉野まで桜を追い掛けるとはすごい。
そちらの桜の写真も是非見せて欲しいです。
私は、東北の桜も見てみたいなぁ。